Interview #07
 
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Q. 10年後に始まって40年続くという超高齢者社会に向けて、今できることは?

石木:でもさ、実際に大変なのは、ほんとにあっという間にそういう時代がくるってことなんだよね。

私は今、65だけど、10年すると私は75歳で後期高齢者なのさ。団塊の世代というのは私がトップだから、その後も、15年くらい後期高齢者が増え続ける。私が90になったときに、80から90はすごく多い。そうしたら、今度はおれらの25年下の人たちが、高齢者の仲間になってくる。その人たちは、第2次ベビーブームなのよ。おれらのベビーブームの子どもたちが。

写真:石木先生

―私たちぐらいですね。

石木:そう。だからあと50年、あと10年後から40年は、介護高齢者の数がどんどん増えて、減らない。ところが全体の人口は、あと50年後で2割ぐらい減るという。それは若い人たちが減るのさ。生産年齢のところが減る。つまり、介護する人がいないという。そうすると、大事なのは、介護されないように自分を律していかないと、絶対に持たないということ。

日本の人口推移図:日本の人口推移
(出典)総務省「国勢調査」及び「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計):出生中位・死亡中位推計」(各年10月1日現在人口)、厚生労働省「人口動態統計」

―お医者さんでそういう発言をされる方はあまりいないと思うんですが、私もこれからの医療には一次予防が重要であるという観点から、リハビリ事業に取り組んでいます。

石木:うん、一次予防は国家的な事業になるに違いないと思うよ。だってこれはもう待ったなしなんだもの。何かの形でお金がでるような仕組みがおそらく出てくるはずだし。 だから、リハビリの若いスタッフが地域の中に入ってきたというのはすごくいいね。今から頑張っていると、あと10年もすると多分、岩手県を引っ張るくらいのことをしているかもしれないんじゃないかなと思う。

―はい。

石木:ここの地域のいいところは、みんな団結しているから、ここで結構うまくいったよというのがあれば、案外広まりやすい。「はまらっせん農園」だって同じよ。うまくいっているというので、あれから派生した格好で畑を作り始めた。高田病院が介入しないで作った所も、多分あるんじゃないかなと思うし。
うまくいったことを、共有していけば、それこそ国を動かす原動力みたいな格好になるかもしれない。いいなと思うことは、何とか実現できるように動くというのが、すごく大事なことだよね。

写真:はまらっせん農園プロジェクト
はまらっせん農園プロジェクト

―はい。それにしても、なんでそんなお医者さんなんですか。

石木:変わっているんでない?

―いえいえ。

石木:変人(笑)
医療局の事務方は、変な医者だと思っているんでない? だって、やらなくてもいいことをやるって、思っていると思うよ。そこまでやらなくてもいいと。

―本当に素晴らしいです。このたび定年を迎えて院長職を辞任し、新院長にあとを引き継ぐとのことですが、「残って欲しい」という声も高いでしょうし、その後のことは考えていらっしゃいますか?

石木:いろんな引き合いもあるのよ。1年くらいは、リハビリテーション医として高田病院に残って、病院のことを見ていきながら、考えてきたことを進めていく。
その後どこに行くかはまだ決めていないけれど、これから向かう高齢化社会を前に、高齢者のための一次予防の仕組みをつくっていかないといけないので、ここを離れる前に、この地域のどこかでやりたいなと思ってはいるんだよね。

―ぜひ。

写真:石木先生と富山さん

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