Interview #05
 
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Q. 映画の主役になって変わったこと、直志さんのこれからは?

写真:直志さん映画「先祖になる」より Photo by Hiroko Masuike

―直志さんが山に入られて仕事されている姿、ほんとに多くの人に知ってほしい。*映画「先祖になる」ができて良かったです。

直志:津波で長男を失ったけれども、それは、まあ、自然のあれに逆らうことはできないしさ。息子も精いっぱい人命救助のために、まず頑張ったんだから。なんぼ悲しくても、やっぱり褒めてやんねばなんえし、な。 自分は自分でさ、この大震災がねば、皆さんもわが家に来てくれねえんだ。それが、震災のあったために、こうやって皆さんとも触れ合うことができたし、長野の善光寺のお坊さんたちと近しくなったり、映像を見て九州の木挽きさんが来たりな。「弟子にしてください」って。おら、ほんとの幸せ者だなと思うのさ。これが最高。やっぱり、冥土の土産には、これ以上のことがねえと思うの。

―なかなか普通ではお会いできない方たちとも出会って。

直志:全然、対面もない人がな。埼玉の川口のお嬢さんが、「夏の暑いさなかに山仕事で大変なようなので、このタオルを送ります」って心配してくれて。京都のお嬢さんは冬のことを心配して、湯たんぽと、手編みのカバーとコタツ掛けと。あばら屋で冬は夜寝ていると氷点下7度ぐらいに下がったけど、風邪も引かずに過ごさせて頂いたので、京都で映写会があるときはお礼に行きたいなと。

―女性にモテモテですね。

直志:ほんとは誰にも見せられねえんだけども、この。(※住所録を手に)

写真:直志さん

―この住所録、すごいですね。女性ばかり、しかも全国各地ですよ。

直志:ほんとにな。だから何回も言うように「自分は幸せ者」だと思う。自分が当たり前のことを当たり前にやっていたのが、今の世の中に何かを訴えるような映画に仕上げてもらって。それが上映されて、一番先に瀬戸内寂聴さんが感想まで書いてくれて。だから、映画が上映されて、この流れが続いているうちにお礼の旅に歩きたいなと思うの
まず平成25年は自分のつくったお米でお酒を造って皆さんで頂く。これがまず、地元での第1目標だな。

―まず、ここのお米でお酒を造るんですね。お酒の名前は?

直志:自分たちで飲むために、自分の作ったお米で酒を造る。名前はよろこびが多いという意味で「多賀多」と。 それから、第2の目標は、京都のほうに行ってお嬢さんに対面してお礼したいなと思うの。そして、平成26年は3月に招待されているので沖縄に行って……。
残された人生、5年だか3年だか分かんねえ。寂聴さんでねえけども、明日迎えにくるかもわかんねえ。それに逆らうこともできねえから。ただ、この世に生のある限り、やっぱりな、これからは、さっき言ったように、こうやって触れ合った人にお礼の旅に行きたい。

写真:森田さんと直志さん

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インフォメーション

映画『先祖になる』

『先祖になる』 オフィシャルサイト

絶賛公開中。自主上映会の開催、池谷薫監督の公演も受け付けています。

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